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受講者のスキルギャップを分析する
受講者のスキルギャップを分析する 旅行に出かける前に「今いる場所」と「行きたい場所」を地図で確認しますよね。学習の設計でも同じです。受講者が 今できること (現在地)と 目指すべきこと (目的地)の差を明らかにする...
成果物成果物このレッスンが終わったとき、あなたの手元に残る具体的な成果物です(例: 公開済みの Web ページ、動作するフォームなど)。
証跡証跡成果物が正しく作れたことを確認するためのチェックリストです(例: ブラウザで動作する、フォーム送信で値が保存される)。
メディアメディアレッスン内に出てくる図や動画のスロットです。実際の画面やイメージで理解を補助します。
レッスン本文
受講者のスキルギャップを分析する
旅行に出かける前に「今いる場所」と「行きたい場所」を地図で確認しますよね。学習の設計でも同じです。受講者が今できること(現在地)と目指すべきこと(目的地)の差を明らかにすることで、効率の良い学習プランが組み立てられます。この差を「スキルギャップ」と呼びます。
この Atom では、AI チャットツール(=人工知能と対話しながら文章を作れる便利な道具)を使って、受講者のスキルギャップを 15 分で分析し、レポートにまとめる方法を体験します。

前提を確認する
この Atom に取り組む前に、以下を用意してください。
- AI チャットツールのアカウント(以下のどれか1つでOK)
- ChatGPT(chat.openai.com)
- Claude(claude.ai)
- その他、文章で対話できるAIツール
- 分析したい受講者の概要が頭のなかにあること(役職・経験年数・担当業務など)
特別なソフトウェアのインストールは不要です。ブラウザで AI チャットツールを開くだけではじめられます。
ステップ1:目標を明確にする
まず「受講者に何ができるようになってほしいか」を書き出します。
料理教室に例えると、「カレーを一人で作れるようになる」が目標です。「料理を理解する」では幅が広すぎて、何から練習すればよいか分かりませんよね。
良い例と悪い例
| 例 | なぜ? | |
|---|---|---|
| ✅ 良い例 | 「Excelの基本操作(セルへの入力・書式の変更・簡単な足し算の式)を一人でできる」 | 誰が見ても「できた/できていない」が判断できる |
| ❌ 悪い例 | 「Excelを理解する」 | 何ができればOKか分からない |
| ✅ 良い例 | 「お客様からの問い合わせメールに、テンプレートを使って10分以内に返信できる」 | 行動・時間の基準が明確 |
| ❌ 悪い例 | 「コミュニケーション力を高める」 | 抽象的すぎて達成基準がない |
AIに手伝ってもらう
目標がうまく言葉にできないときは、AI チャットツールに以下のように質問してみましょう。そのまま**コピー&ペースト(=文章をコピーして貼り付けること)**で使えます。
あなたは研修設計の専門家です。
以下の役職の人に業務上期待されるスキルを、
「〜ができる」という具体的な行動レベルで5つ挙げてください。
対象者の役職:[ここに役職名を入れる]
対象者の経験年数:[ここに経験年数を入れる]
業務内容:[ここに主な業務を入れる]
ポイント: [ここに〇〇を入れる] の部分を、あなたの受講者の情報に書き換えてから送信してください。
AI から返ってきた結果のうち、今回の研修で特に重要だと思うものを 3〜5 つ 選びましょう。全部を目標にする必要はありません。
ステップ2:現状を把握する
次に「受講者が今どんなことができるか」を調べます。以下のうち、やりやすい方法を 1つだけ 選んでください。
| 方法 | やること | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 簡単なアンケート | Google フォームなどで2〜3名に「この作業、自分でできますか?」と聞く | 3分で作成 |
| 短いインタビュー | 身近な受講者に5分だけ話を聞く | 5分 |
| 既存データ活用 | 過去の評価結果や業務実績があればそれを見る | 2分 |
良い例と悪い例
| 例 | なぜ? | |
|---|---|---|
| ✅ 良い例 | 「3名に聞いたところ、Excelの入力はできるが計算式は使えなかった」 | 少人数でも実際に確認した根拠がある |
| ❌ 悪い例 | 「たぶん全員できないと思う」 | 推測だけで根拠がない |
すべてを完璧に揃える必要はありません。「大体これくらいできそう」という見込みで始めて大丈夫です。
ステップ3:ギャップを特定する
目標(目的地)と現状(現在地)を並べて、「何が足りないか」を洗い出します。旅行で言えば、目的地までの乗り継ぎ駅を確認する作業です。
AI ツールに両方の情報を渡すと、差分をきれいに整理してくれます。以下のプロンプト(=AIへの指示文)をコピーして使ってください。
あなたは研修設計の専門家です。
以下の「目標スキル」と「現状スキル」の差分(ギャップ)を分析してください。
【目標スキル】
- [ステップ1で決めた目標を箇条書きで貼る]
【現状スキル】
- [ステップ2で調べた結果を箇条書きで貼る]
以下の形式で出力してください:
1. ギャップの一覧(重要度が高い順)
2. 各ギャップの「なぜ重要か」の一言説明
3. 学習の優先順位(まず何から取り組むべきか)
AIの結果をチェックする
AI が出した結果は必ずざっと目を通して、現場の感覚と大きく外れていないか確認してください。
チェックポイント:
- 「これは実際の業務で本当に必要か?」と自問する
- 受講者の職場環境で実現できそうか考える
- AI は「もっともらしい答え」を出すのが得意ですが、あなたの現場事情は知りません。違和感があれば遠慮なく修正しましょう
ステップ4:分析結果をレポートにまとめる
最後に、見つかったギャップを 1 枚の文書にまとめます。以下のプロンプトを AI に渡すと、読みやすいフォーマットに整えてくれます。
以下の情報を「スキルギャップ分析レポート」として、
見出し付きの読みやすいドキュメントに整理してください。
- 対象者:[受講者の概要]
- 目標スキル:[ステップ1の結果]
- 現状スキル:[ステップ2の結果]
- ギャップ:[ステップ3の結果]
- 優先して学ぶべき順:[ステップ3のAI出力から]
- 作成日:[今日の日付]
フォーマット:Markdown形式で、見出し・箇条書き・表を使って整理してください。
このレポートが、この Atom の成果物(=完成した作品)です。

結果を確認する
でき上がったレポートが次の条件を満たしているか、1つずつチェックしてください。
- ✅ 目標が「〜ができる」の形で書かれていて、達成したか判定できる具体性がある
- ✅ 現状の根拠(アンケート・インタビュー・既存データのいずれか)が書かれている
- ✅ ギャップに優先順位がついていて、「まず何から学ぶか」が分かる
- ✅ レポート全体を読んで、研修の計画に使えそうだと感じる
4 つとも ✅ がつけば、この Atom はクリアです! スクリーンショット(=画面の写真)を撮って保存しておきましょう。
スクリーンショットの撮り方が分からない場合:
- Windows:
Win + Shift + Sを同時に押す - Mac:
Cmd + Shift + 4を同時に押す
つまずきやすいポイントに対処する
| つまずき | 対処法 |
|---|---|
| 目標があいまいになる | 「〜を理解する」→「〜ができる」に書き直す。迷ったらAIに「この目標を行動レベルに書き直して」と頼む |
| 現状を推測だけで書いてしまう | 完璧でなくてOK。1〜2名でも実際に聞いた情報を根拠にする |
| ギャップが多すぎて絞れない | AIに「上位3つだけに絞って、理由も教えて」と追加で質問する |
| AIの回答が的外れに感じる | プロンプトに受講者の業務内容や職場環境の情報を追加して、もう一度質問する |
| レポートの体裁が整わない | 「Markdown形式で」と指定するか、AIに「表形式に直して」と依頼する |
種類: markdown_doc
検証: basic_manual_check_v1
証跡証跡成果物が正しく作れたことを確認するためのチェックリストです(例: ブラウザで動作する、フォーム送信で値が保存される)。
メディア
必須
なし
あると楽
なし